VAIO ZからLIFEBOOKへ2年での買い換え
下記記事で書いたとおり、VAIO Zには不満がいくつかあった。日常的にはほぼ問題なく使えていたのだが、キーの入力を取りこぼしたり、今時BSODするなど時折「あれ?」というひっかかりのようなものを感じていた。
VAIO Zを買ったものの期待ほどではなくて結果Thinkpad X1 Carbonが最強な話 - ymknの日記
そんななか巡り会った富士通のLIFEBOOK UHシリーズの2018年モデル。自分のキーボードへのこだわりをクリアしていることを知り一気に興味がわいた。2回ほど店舗で感触を確かめ、気がついたらカスタマイズモデルのWU2/C2を注文してしまっていた!
VAIO ZおよびThinkpad X Carbonとの比較
というわけでVAIO Zを買ったときと同じように、LifebookとVAIO Z、そして今でも会社で快適に利用中のThinkpad X Carbonを比較してみたい。比較軸は冒頭にリンクした過去記事(VAIO Zのアピールポイント)と同じ観点を用いたい。
所有感、質感
これは冒頭の記事でも書いたようにVAIOが圧倒的。Lifebookも悪くはないが、VAIOやThinkpadと比べるとどうしてもチープに見えてしまう。マグネシウムボディのはずなのだが、どうもプラスチック感が強い。これはデザイン的に一番地味な黒を買ったのが悪いのかもしれない・・。所有する喜び、みたいなのは正直あまりない。「会社から貸与されたPC」というイメージ。
キーボード
キーボードの打ち心地は大変素晴らしい。VAIOのときのような打ち損じはもちろんない。キーストロークもVAIO Zより深めなので、底打ち感も少ない。まあさすがにThinkpadのキーボードには及ばないが、十分である。この記事もすべてLifebookで書いているが、非常に快適に入力できている。
ちなみに2017年モデルのLifebook UHシリーズは全く別物なので買ってはいけない。まともに文字が打てない欠陥品(仕様らしい)で、2018年モデルはそこを大幅に改善したのがウリの一つでもある。2017年モデルのキーボードのひどさはいくつもレビュー記事になっているので気になる人は検索してみて欲しい。
廃熱、排気音
いずれのPCも低負荷時は廃熱、排気音ともに問題ない。CPU負荷が高まりファンが高速回転を始めると差が出てくるのだが、Lifebookの排気音はVAIOと同等程度にはうるさかった。ただし排気口の位置が本体とディスプレイの隙間にあるため、VAIOと違って廃熱が気になることはない*1。
VAIOは排気口が両サイドにあったためマウスを操作する手に当たって不快な思いをしたり、冷たい飲み物を配置する場所に気を遣ったものだ。
タッチパッド
VAIOのタッチパッドも完全ではなかったが、LifebookのタッチパッドはVAIO以下かも知れない。ボタンについては堅くて押しにくかったVAIOに比べて非常にクリックしやすいといえるが、肝心のパッド部分の操作性が一昔前感ある。どう調整してもワンテンポ遅れる感があり、指に吸い付いてくる感じはない。またこれは好みだがセパレートタイプであるため操作面積も狭い。おとなしくマウスを接続して使うのがいいだろう。
ディスプレイ
個人的美意識としては特に問題を感じない。VAIOのように角度によって明るさが変わることもない。明るすぎるくらいなので、下から2段階目くらいのレベルに落として使っている。
性能
CPU世代交代のおかげで、当時最高峰だったVAIOにも劣らない。ただし内蔵グラフィック性能がスペック上若干劣っているのが気にはなる。もともとヘビーなゲームは楽しめないスペックではあるが、画質設定を落とせばCiv6などは遊べていた。試せたら更新する。
バッテリー
長時間運用を試したが、全く問題ない。まだCPUをフル回転させるような使い方をしていないのでそのときどうなるかはまた別途。
音質
音は出る、レベルの音質。自分はそこまで音質にうるさい方ではないが、それでもLifebookで音楽や映画の鑑賞をする気は起きない。作業用BGMを流すのも苦痛だ。なんだかんだVAIOは音質がよかったんだなと感じさせられる。
軽さ
売り文句でもあるが、Lifebookは圧倒的に軽い。自分は大容量バッテリーを選択したので比較的重たい構成ではあるのだがそれでも軽い。たまの帰省でVAIOを肩掛け鞄に入れて長時間持ち歩くと、だんだんと肩に鞄が食い込んでつらかったが、Lifebookはその負担をかなり軽減してくれそうだ。
ACアダプタ
これまた軽い。そしてプラグ形状が素直な丸形である。VAIOの時のように差し込むのにイライラしたりはしない。
指紋リーダー
Lifebookは指紋リーダーがついているので、指紋認証でサッとログインできるかと思ったらどうもうまくいかない。一昔前よりも精度が上がったとは思うが、スワイプ式はどうも認証がうまくいかないことが多い。それから反応もワンテンポ遅れるので、指紋認証で手こずるくらいならサッとPINを入力した方が早くログインできるまである。
それに引き換えThinkpadの指をそっと置いたら即認識は本当に素晴らしい。あれがすべてのPCに搭載されればいいのに。
値段
この3機種の中では一番安い。PCは薄くて軽くなると値段が高くなる傾向があるが、何の魔法を使ったのかLifebookは最軽量でありながら一番安いのだ。カスタマイズ内容にもよるが、同等スペック構成で15万円を切れるのはLifebookだけである。しかも今回は特別クーポンで28%ほど割引になったのでさらにお得だった。たっった2年での買い換えに踏み切った理由はこの特別値引きの存在も大きい。
その他
組み込みのLANポート:○
バタフライ式とでもいうべきLANポートが芸術的である。拡張アダプタを使わずにLANケーブルが挿せるのは企業ユーザーとしては嬉しいのではないだろうか。
不要なプリインストールソフト:×
プリインストールソフトが大量にあり、まず始めにそれらを削除するところから始めなければならないのは、伝統的な国産PCの通過儀礼とはいえやはり萎える。
システム管理上必要なソフトは消さずに残しておきたいが、それがどれなのかよくわからないので調べる羽目になった。
総括
LifebookはVAIOのような華やかさや所有感は持たないものの、確実に機能するプロの道具としては非常によい選択だと思う。プロの道具を求めているが、Thinkpadに手を出せるほど予算がない、という人は検討する価値がある。また軽さは随一なので、持ち運ぶ機会が多い人には特にお勧めできる。一方、所有感や音質には劣るため、ファッション性やエンタメ性を求める人は他に適切な候補があるだろう。
さいごに
*1:ちなみに間違って触るととても熱いのでご注意